ギャッベは手作りの絨毯

イランの南ペルシアと言われる地域で遊牧民族が織り続けている手織の絨毯をギャッベと言います。その地で遊牧民族とともに生活をしている羊の毛を自分たちで紡ぎ、それを染めて、丹精を込めて作られます。それなので、1点、1点に違いがあります。その温かな味わいのあるギャッベはずっと何十年もの間使い込まれることにより、いろいろな変化があり趣き深いものとなっていきます。その柄や色合いに自然が感じられます。彼の地では母から娘へと受け継がれてきた織物で、お嫁に行く前までに3枚のギャッベを織り上げると言われています。一生大切に使い続けていくことができるような丈夫な織物です。柔らかな草木染めの上質なウールの手触りで気持ちよく、不思議なパワーを感じることもできます。化学染料などが一切使われていないことも安心なことになります。

丈夫なギャッベは年代を越えて

イランの遊牧民族が飼っている羊の毛から作ったギャッベは本来は土足のままに使われてきました。自分たちで紡いだ糸を使い、手織りしたものなので、時間と手間をかけて作り、それはとても丈夫なものとなっています。それはその世代だけでなく、子や孫にと伝えて使われて続けてきました。そして、長年使われていく毎に柔らかな風合いとなり、家族にしっくりと馴染んでいきます。それに使われている羊の毛は、温度差がとても大きな地で育った羊からのものなので、それが持っている湿度を調整する効果は大きなものがあります。夏にはサラッとした感じで肌につかず、冬には温かな空気をためて、保湿効果があります。通気性にもとても優れたもので、畳の上に使っても熱がこもるようにはなりません。季節も問わず、その敷く場所も問わない、とても優れていて快適なギャッベです。

どれもが世界で一枚のギャッベは

遊牧生活をしながら織るギャッベは女性たちの気持ちが込められています。結婚、出産といった人生に大切なことに対し気持ちを込めて丁寧に織られた物です。羊の毛を植物からの草木染めをして織られていきます。自然からの色合いはいつまでも飽きのこない、時間がたつとより一層の深い味わいを醸し出していきます。染料として使われる原材料もペルシアの高原に生える植物を利用していて、赤は茜の根を、黄はざくろの皮を、緑はジャシールの枝や葉を、青はインディゴなどが使われています。家族の幸せを祈り織り上げられたギャッベの柄にもその意味が込められています。鹿には、家庭円満を、ナツメヤシや糸杉には長寿や健康を、太陽をモチーフにしたものには厄除けを、窓には幸せを呼び込むなどの意味があります。どれも同じものが無い世界に1つしかない希少なものとなります。